スルガ銀行のクレジットカード戦略に関して

スルガ銀行

南地域を商圏とする。静岡県は静岡銀行など有力地銀がひしめく激戦地、さらに神奈川は地銀第一位の横浜銀行とバッティングするため、他行との差別化が必須条件になっている。そこで打ち出したのが徹底したリテール重視戦略であった。

 

98年には早くも本体発行のカードをスタートしている。06年にはキャッシュカード一体型の「SurugaVISAデビットカード」と「SurugaVISAクレジットカード」といった新カードの発行も行っている。特に注目はデビットカードだ。デビットカードとはそのカードで買い物した利用金額が預金口座からストレートに落ちるというもの。

 

総合口座のキャッシュカードにVISAインターナショナルのVISAデビット機能を付与しているが、VISAデビットカードならビザの全世界の加盟店で買い物ができるためにかなり便利。また、日本型デビットカードのJ−Debitの機能も付いているので、ビザ加盟店以外で使う時にはこちらで対応できる。

 

「SurugaVISA」の方は、基本的にリボルビング払いでミニマムペイメント(月々最低限度額支払えばよいという方式)のカードである。どちらもユニークで他の地銀にはないスキームのカードとなっている。こうしたカード戦略が可能になった背景には、04年にVISAインターナショナルのプリンシパルメンバーになったことが大きく作用している。

 

普通、クレジットカードを発行するにはビザのライセンスを得ることで可能になるが、ビザのメンバーにまでなるのはよほどのことである。とくにプリンシパルメンバーはかなりの優位行でないと取得できないといわれ、特権としてカードのスキームを自分なりに作る権利を与えられる。

 

リテールに力を入れようとする同行にとって、カードビジネスで収益をあげる手段として、また、差別化の目玉として、あえてこうした道を選択したのだ。